この教材について 

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【はじめに】

  この教材は、神楽を子どもたちに伝承するべく日々努力されている方々の手助けとなるよう制作されました。日本各地に様々な神楽が残っていますが、ここで取り上げるのは、宮崎県の「高屋神社神楽」(宮崎市)、「新田神楽」(新富町)、「銀鏡神楽」(西都市)、の3箇所です。それぞれの神楽のそれぞれの伝承方法を知り、自分の住む地域の神楽の伝承方法と比べてみてください。地域独特のリズムや舞いがある一方、日本という大きな一括りの中にある共通性を発見して驚くはずです。この先、何百年も続いた神楽が絶えることなく伝承されることを切に願います。

【この教材での神楽の学び方】

1 「神楽を学ぶ」ページから、知りたい神楽を選んでください。
2 舞いも音楽も、まず基本のリズムから学びましょう。
3 初めに口太鼓/口拍子をしっかり身につけて、舞いや音楽に進むとわかりやすいでしょう。

【指導者のかたへ 】

 生活の中で自然に神楽と向き合ってきた昔と違って、生活様式もスピードも大きく変わった現代では、大人も子どもも、地域の伝統である神楽に取り組む時間の確保が難しくなりました。短時間で舞いを覚え本番にのぞむことを要求されると、それぞれの舞いそのものがもつ味わいや生活に密着していた祈りや感謝を伝承しないまま、形だけの舞いとなることが懸念されます。この教材は、指導者の方々の熱い思いを受けて、学習者が効果的に神楽習得の入口に立てるようお手伝いをするために開発されました。各自個人練習する時にもお使いいただけます。

  この教材では、宮崎県内の3箇所の神楽保存会と協議してそれぞれの「基本の舞い」を取り上げることにしました。この舞いで基本を身につければ、その神楽の他の舞いにも応用できるという舞いが選んであります。学習者がこの教材で一通りの形を身につけたら、それから先は、指導者の方が、何百年も伝承されてきた舞いの詳細を授けていかれます。私たちは、神楽がこの先さらに何百年も受け継がれますように心から願っております。  一方、多くの地域で異なる神楽を学んでいる人にも、役立つことがたくさんあると思います。ぜひ、自分たちの神楽と比べたり、つながりを感じたりして欲しいと思います。そして、お互いの神楽を知ることで、神楽界に横のつながりをつくるきかっけにもなってくれるものと期待します。

  この教材を作るにあたって、多くの方々にご協力いただきました。各保存会の皆様には、惜しみない情報提供をいただき、夜遅くまで打合せや撮影に付き合っていただきました。ビデオや本を貸してくださる方々、お会いするたびに伝えたいことを言葉にしてくださる方々、本当に伝承されてきたことを次へ渡すことに責任を感じ手いらっしゃることをひしひしと感じます。この場をお借りして、皆様方に感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。皆様の期待に応えることができたかどうかわかりませんが、この教材は、これからも改良を加え、さらに役立つものとしていく計画です。最後に、今回制作経費の助成をいただきました子どもゆめ基金にも感謝を申し上げます。

 (MovingWaves 代表 吉岡けい子)